積雪の極端化がもたらす試練に立ち向う!除雪DX
積雪量と積雪状況の変化
はじめに
日本の冬の風物詩である雪。
しかし近年、その降り方や積もり方に大きな変化が見られています。
国土交通省の最新資料によると、積雪量や降雪のパターンが従来とは異なる傾向を示しており、地域社会や交通インフラに新たな課題を突きつけています。
積雪量の変化:ばらつきと極端化
過去10年間の累積降雪量は、年によって大きくばらつきがあり、122cmから469cmまでの幅があります。
令和3年度には全国平均で400cmを記録し、滋賀県や京都府では過去5年平均の2倍以上の積雪が観測されました。
また、令和4年度には短期間に集中して降る「局地的豪雪」が多発し、観測史上最高の積雪深や24時間降雪量を更新する地点が相次ぎました。
近年の降雪量(出典:近年の降雪状況について(国土交通省))
降雪の質的変化:日あたり降雪量の増加
降雪日数は減少傾向にある一方で、1日あたりの降雪量は増加しています。
これは「少ない日数で一気に降る」傾向を示しており、除雪や交通への影響をより深刻化させる要因となっています。
近年の降雪の変化(出典:近年の降雪状況について(国土交通省))
積雪の極端化がもたらす新たな課題
積雪状況の変化により、従来の除雪体制では対応が困難なケースが増加し、交通障害や生活インフラへの影響が深刻化しています。
特に都市部や幅員の狭い道路では、除雪した雪が路側に堆積し、堆雪可能量を超えることで車線が狭まり、交通の流れが滞る事態が発生しています。
こうした状況は、積雪が多い年だけでなく、雪の降り方が極端化した年にも顕著に現れています。
運搬除雪の重要性と現場の課題
このような背景のもと、堆積した雪を排除し、車道幅員を確保する「運搬除雪作業」の重要性がますます高まっています。
運搬除雪は、次の降雪に備えて堆雪スペースを確保するためにも不可欠な作業です。
しかし、現場では人力による施工管理が主流です。
具体的には、
- 堆雪量を計測
- ダンプトラック荷台へ投雪
- 荷台の雪山を均す
- 所定の寸法に収まっているかを計測・記録
- 運搬
という工程です。これにより、以下のような課題が浮き彫りになっています。
非効率な作業フロー
雪山の均し作業は1台あたり、4、5人で30分程度時間をかけて行います。
また、積雪量によっては毎日数台計測作業を行わなければいけません。
監督員・作業員の負担
荷台への昇降や不安定な足場での作業は、作業員の落下事故につながる危険性があります。
さらに、深夜や早朝の極寒環境下での作業が多く、人手を要する工程も多いため、人材不足の状況下では一人ひとりの作業負担が増加しています。
データの正確性
現在の業務は、作業員の経験則や目視による記録に依存しており、計測値の正確性を担保する仕組みが不十分です。
また、記録のデータ管理も手作業が中心であるため、業務の効率性や情報の一元管理に課題があります。
解決の糸口 ― NorthCan(ノースキャン)
こうした現場課題を背景に登場したのが「NorthCan」です。
LiDAR搭載のiPhone / iPadを使い、ダンプ積載量や雪堆積量を瞬時に計測できるアプリです。
- 1台あたり約3分、1人で計測完了
- 安全性向上 ― ダンプに登らず地上からスキャン
- 数値確認から帳票作成まで、アプリで完結
“非効率”“安全性”“データ化”という現場の課題に対して、「NorthCan」は実際の自治体実証でも成果を上げています。
まとめ
雪国の都市が抱える「除排雪」という社会的課題は、今後も縮小することはありません。
むしろ気候変動や人手不足、コスト高騰を背景に、効率化と安全性、そしてデータ活用がますます重要になります。
「NorthCan」は現場の省力化とDX化を同時に実現できる解決策。ぜひ、一度お問合わせください。