若手が育つー建設業の人材不足を突破する、Z世代の教育改革とは?
建設業の人手不足の現状
建設業では若手の”定着”が切実な課題に
建設業における入職者は減少傾向で、平成14年度以降、最低の22万人となっています。また令和2年度の新卒3年以内の離職率は、大卒で約30%、高卒で約42%なっており、長期的にみても高い傾向にあります。これは製造業と比べても大きく上回っており、この数値は単なる「若手の離職傾向」以上に、業界全体に根ざす育成構造の課題を示していて、対策に力を入れる必要があります。
引用:国土交通省「参考資料2 建設業(技術者制度)をとりまく現状」
技術継承と育成の空洞化
また、建設業界では高齢化が進行しています。現役就業者のうち、55歳以上が全体の36%を占める一方で、29歳以下はわずか12%にとどまっています。こうした状況の中では、若手を育てるための教育の時間や仕組みが後回しにされがちで、そもそも“教える余裕”自体が不足しているのが現状です。その結果、育成のためのインフラが徐々に空洞化し、若手の定着率も低下するという悪循環に陥っています。
建設業の働き方改革
建設業への働き方改革関連法の適用
平成31年に施行された働き方改革関連法案が、令和6年に建設業へも適用されました。そのことによって、徐々に建設現場の働き方に対する意識が変わり始めてきました。実際、年間出勤日数や年間実労働時間が他産業と比較するとまだ高いものの、令和1年度以降減少傾向となっています。
引用:国土交通省 中部地方整備局 建政部「建設業における働き方改革」
賃金の上昇
近年は全産業賃金は上昇傾向にありますが、特に建設業では上がり幅が大きい傾向にあります。令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概況では賃上げした企業の割合は99%、1人平均賃金の改訂額は15,283円と他産業と比較しても高い水準となっています。
Z世代が現場教育に求めるカタチ
このように、制度面に対するケアが充実してきている一方で、前述したとおり、教育人材が不足している状況です。また、これまでの現場気質な教育方法ではなく、”Z世代”や”α世代”と呼ばれる世代に適した方法をとることが、今後求められます。
Z世代の学びは自分のペースで
昨今の教育現場では、1人1台タブレット等の学習端末が支給され、学びのスタンダードが変わってきています「義務教育段階における1人1台端末の整備状況(令和4年度末時点)」によると全自治体のうち99%が1人1台学習用端末を利用できる環境整備を完了したとあります。彼らに取っては「デジタルで学ぶ」のが日常です。これまで当たり前とされていた紙のマニュアルや長時間の座学は、学習意欲を阻害する要因となり得ます。
動画と知識テストで“わかる”を引き出す
これまでの暗黙知や経験値よりの教育よりも、動画で「何をどうするか」が具体的に見えて、知識テストなどでその理解度をすぐ確認できるような学び方は、現在では自然なスタイルです。さらに教える側の負担も減り、現場全体の教育が前向きに回り始める!そんな変化が起きています。
“わかる”が“できる”に変わる。現場に効く教育ツール「KUMIKIトレ」とは?
スキマ時間で効率的に学習
「KUMIKIトレ」は、ドローン測量と点群処理のDXスキルを同時に強化できるオンライン講習です。場所や時間に縛られず、自分のペースで学習できるため、移動の手間を省きながら業務への影響を最小限に抑え、効率的にスキルアップが可能です。
知識テストとケーススタディ
見る→考える→答えるというアクティブな学習体験を提供します。ただ、情報を受け取るだけでなく、理解度を深めながら知識の定着を促します。
専門書ではわからない、実践スキルを習得
基礎知識を身に着けた後は、ソフトウェアを使って必要な技術を手を動かして学ぶため、現役の技術職から事務職、新入社員まで、幅広い受講者が建設DXの基礎知識を学びドローン測量を中心とした三次元モデルの生成ができるようになります。
まとめ
現場教育の効率化と若手の定着率向上には、デジタル学習ツールの導入が不可欠です。現場のスキマ時間を活用しながら、若手の成長を加速させたい企業に是非おすすめしたいツールです。ドローン測量のプロ、点群処理のプロに育てましょう!