建物だけじゃない! 空き家リノベの決め手は エクステリア

空き家のリノベーション市場が拡大する中、注目されているのが「エクステリア(外構)」の重要性です。内装や耐震補強だけでなく、外観やアプローチの印象を左右するエクステリアは、再生物件の価値を大きく左右する要素の一つとなっています。

エクステリアが“第一印象”を左右する

住宅の第一印象を決めるのは、なんといっても外観です。国土交通省の「住宅市場動向調査(2023年)」によれば、新築注文住宅の購入理由として「住宅のデザインが気に入った」が全体の56.3%と、デザイン性が選定理由の上位に挙がっています。これは住宅購入者が「見た目」の印象を重視していることの表れであり、エクステリア設計が与える第一印象の影響力を示しているといえるでしょう。
特に空き家活用では古びた印象からの脱却が重要であり、エクステリア設計の良し悪しが集客や販売価格に影響を与えることは明らかです。


出典:国土交通省 住宅局「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」(令和6年7月)より作成  

「見た目だけ」では終わらない、エクステリアの役割

エクステリアは、見た目を良くするだけのものではありません。たとえば以下のような付加価値を生み出します。

  • バリアフリー化による高齢者対応
  • 防犯性の向上(門扉・フェンス設計など)
  • 敷地の有効活用(駐車場・家庭菜園・サブリビングなど)
  • 地域景観への配慮によるイメージアップ

これらを加味した提案は、単なるリフォームを超えて「資産価値の向上」へとつながります。

バリアフリー化による高齢者対応

東京消防庁のデータによれば、高齢者の転倒事故の多くが「住宅等居住場所」で発生しています。最も事故発生率が高いのは「居室・寝室」ですが、次いで多いのが「玄関・勝手口」です。高齢化が進む中、住宅の「段差解消」や「動線確保」といったバリアフリー対応は、内装だけでなくエクステリアにも求められています。特に玄関アプローチや門扉周辺に段差があると、移動が困難になるだけでなく転倒事故のリスクも高まります。空き家を再生し、高齢者にも住みやすい住宅とするには、スロープの設置や手すりの配置、視認性の高い照明などを含めた外構のバリアフリー化が不可欠です。



出典:東京消防庁「救急搬送データからみる高齢者の事故

防犯性の向上

外構が防犯に果たす役割は重要です。空き家や中古住宅では防犯面の不安が多く、外構設計にも工夫が求められます。門扉やフェンスの配置・高さ、死角の有無、外灯の明るさなどが防犯に直結する要素です。また、地域の視線が届く「見守りのデザイン」も効果的で、完全に閉じた塀より、格子フェンスや生垣を使うことで「隠さず見せる」安心感をつくれます。開放的すぎると不審者の侵入を許しやすく、閉鎖的すぎると圧迫感を与えるため、防犯性と快適性の両立には、“開きすぎず閉じすぎない”絶妙なバランスが求められます。

敷地の有効活用

エクステリア設計は、敷地を「住まいの延長」として活かす発想が重要です。たとえば、駐車スペースを整備するだけでなく、EV車用の充電ポートやサイクルポートを組み込むことで、将来を見据えた価値提案が可能になります。また、最近では家庭菜園やガーデンリビングの人気も高まっています。テラスやウッドデッキを設けることで、屋外空間が“第2のリビング”として活用できるようになります。使われていなかった空き家の敷地も、設計次第で暮らしの豊かさを生む空間に変わります。

地域景観への配慮によるイメージアップ

空き家リノベーションでは、建物のデザインや耐震・断熱性能に注目が集まりがちですが、外観全体の印象を左右するエクステリアも見逃せません。特に、手入れが行き届いていないエクステリアは、住宅全体の雰囲気を損ねるだけでなく、周辺の景観や住民の心理にも悪影響を与えることがあります。だからこそ、植栽や舗装、門まわりといった外構部分を丁寧に整備することが重要です。建物だけでなくエクステリアにも配慮することで、空き家は地域の景観に自然と溶け込み、ポジティブな印象を与える存在へと生まれ変わります。

提案力を支えるのは、設計者の“見せ方”

施主は専門家ではありません。手書きのスケッチや平面図だけでは、完成イメージをつかむのは難しいのが実情です。そのため、エクステリア設計者やリフォーム業者が価値ある提案を届けるためには、「どのように伝えるか」が、提案の成否を大きく左右します。

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RIKCADは、エクステリアや外構に特化した3D CADソフトで、以下のような特徴があります。

  • 高精細な3Dパースによる「完成イメージ」の可視化
  • ARCHITREND ZEROとの連携で建築設計との整合性も確保
  • カタログ・部材データの豊富さによるスピーディな提案

利用者の声

導入した設計者からは、
「建物とエクステリアの同時提案で、売上が向上した」
「お客様にイメージが伝えやすくなり、交渉がスムーズになった」
といったポジティブなフィードバックも寄せられています。
特に空き家リノベーションにおいては、「この家がどう変わるのか」が一目で伝わるビジュアル提案が、施主の意思決定を後押しするカギになります。

まとめ

空き家リノベーション提案では、見た目・機能・生活動線を兼ね備えたエクステリアの価値がますます重要になっています。そして、それを最大限に引き出すには、「伝える技術」=ビジュアライズの力が必要不可欠です。リフォーム業者やエクステリア設計者の皆さん、空き家再生の主役になるために、RIKCADを武器にしてみてはいかがでしょうか?





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